宇宙空間の軍事戦略 7
1959年1月には、ロシアは月探査機ルナー号を打ち上げました。
このルナー号は月から6000キロメートルの地点を通過し、現在は太陽の惑星軌道を回っています。
最初の打上げから2年もまだ経過していない同年9月、ロシアはルナ2号を再びチュラタムから打上げました。
地球上で技術者たちが息を殺して待つ中、打」げから34時間後に、ルナ2号は月面に到達。
このようなロシアの成功率が、失敗の続く米国に肩身の狭い思いをさせたことは間違いないでしょう。
恐らく米国にとって問題をさらに困難にしたのは、米国がいつ、どんな計画を行おうとしているかを、世界中に知らせる習慣を持っていたということです。
その結果、世界中の人々が米国の失敗あるいは成功を目の当りにすることになり、.方、ロシアの側については、その本能的ともいえる自己防衛感覚、そして成功した場合にのみ公表するという特質によって、ある種の政治的かつ科学的な信頼感さえも獲得しているということが、当時においてもまた現在でも感じられるのです。
宇宙開発のより大衆向けの部分の操作が正しかったか、それとも誤まっていたかという点はともかく、この宇宙時代の幕開け後の数年間、米国は、特に衛星を軌道に乗せるという初歩的な段階において、しばしば激しい苦痛にさいなまれたのです。